先週ブレインパッド様の会場をお借りして、数理最適化の勉強会を開催しました。今回は大阪大学の梅谷先生をお呼びして非常に濃い勉強回となりました。LTも個性的な面白い発表でした。発表していただいた方、会場を提供いただいたブレインパッド様、ありがとうございました。
組合せ最適化による問題解決の実践的なアプローチ 梅谷先生
発表資料はこちらです。
アルゴリズム的な話は無しで、実際の事例中心という事で始まりましたが、アルゴリズムの話もかなりあり、楽しんで聞いていたらあっという間に発表が終わってしまいました。
アルゴリズムの話の合間に、現実の辛い話がでてくるのが涙無しでは聞けなかったです。例えば、製造業はデータを集めにくい、現場の反発、意思決定が重いのでビジネスに向かないとか、せっかく作った最適解を使ってもらえなかった話とか、アルゴリズムだけで無く本当に貴重なお話が聞けました。
発表や質疑応答の中で出てくるこうすれば良いよねというテクニックが、ことごとく自力では全く思いつかないような話ばっかりで、この分野僕には無理かなという感じがしました。
Gurobi最適化の本が、問題をどうソルバーに解ける状態に持って行けるかについて詳しく書いてあるとの情報をもらいました。この本は僕が数理最適化の勉強をしようとした最初の本で、当時サンプルプログラム動かしておもしれーで終わっていたので、もう一度読んだら新しい発見ありそうです。
達人出版さんから出ているの知らなかった。
巡回セールスパーソン問題 with 遺伝的アルゴリズム 〜進化の様子を眺めよう〜 TaikiSugiyama さん
遺伝アルゴリズムと可視化とターミナルで描画する話。デモでぐだぐだした結果、その場にいた全員が早く問題を解いてくれという気持ちで一つになれました。デモの中で、交差している経路が上手く解消されるのを見せられるのは上手いなと思いました。経路が交差しているかの検出と解消は決定的なアルゴリズムでも直せるので、逆に無理矢理交差させて解消したらもとより良くなったを期待してましたが、最後そんなのはどうでも良くなる楽しい発表でした。
発表資料はこちらです。
www.slideshare.net
不協和音のないパート割当 y_izng さん
最後は吹奏楽部のパート割り当て問題。単純に人数だけ見るのでは無くメンバーの卒業も考慮したした割り当ては弱小吹奏楽部だと生命線だったりします。そこで数理最適化ですよ。
安定マッチングを使った実際の事例として面白かったです。
最後に
今回もすごく濃く面白い勉強会でした。
離散最適化の勉強をするには、Coursera Discrete Optimizationコースがお勧めです。これをやっていたおかげで、発表もだいたいうんうんとうなずきながら聞くことができました。コースを終わった感想も書いてます。
勉強会が終わった後もSlackでは面白い話が続いています。興味がある人はぜひ参加してください。
@sfujiwara が呟いていない気がしますが、本イベントのslackに参加するには、https://t.co/2E7Km4EzHr から登録していただいて、#optimization_night を検索していただければとおもいます。 #opt_night
— おおたまん (@ohtaman) 2020年1月30日