教科書から分かったところだけをまとめています。
教科書はこの本です。今回はWrench。
Wrenchはモーメントと力を並べた1x6の行列です。教科書の初出は92ページ。
mはモーメント、もしくはトルクと呼びます。
このmとfを並べた物がWrenchです。教科書によって並び順が違うときがありますが、この教科書はこの順番です。
一つの剛体に複数のWrenchが存在する場合は、単純に足し算になります。
複数のフレーム缶のWrenchには以下の関係式があります。これはTwistと同じですね。
[Adt]は、前回の記事のadjoint representation。
実際の計算
教科書のExample 3.28から
リンゴを持っているHandの図です。
- リンゴの重さは0.1kg
- 重力加速度は g = 10 m/s2
- Handの重さは0.5kg
- L1 = 10cm, L2 = 15cm
ここからfのWrenchを計算します。座標系のaが今まではspace寄りだったのですが、今回はAppleのaで一番遠い所にあることに注意すれば大丈夫。 まず、リンゴとHandそれぞれの自分にかかるFを計算します。ここでは相互作用は気にしません。
自分自身にかかる重力加速度のみですが、リンゴとHandで座標の向きが違います。
いつもの行列Tを計算します。計算方法はここ。
これらをまとめて、fのWrenchを計算します。
結局の所、下向きの力はリンゴとHandの重さ分、モーメントはfからみたリンゴのモーメントとHandのモーメントの和になっています。